根が呆んやりと、うわのそらでいるせいか、いっこうに勘定に身がはいらない。まちがえてばかりいる。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
気が散る・集中できない
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......くくさげて、小さいそろばんをはじく。いくらそろばんをはじいたところで、金が出て来るものでもない。オッカサンは鉛筆をなめなめ帳面づけ。いくらそろばんをはじいても、根が呆んやりと、うわのそらでいるせいか、いっこうに勘定に身がはいらない。まちがえてばかりいる。それでも只ひとりの肉親がそばにいる事は賑 やかでいいものだ。 花ちゃんやア、はあい……私はろくろ首の女だ。どこへでも首がのびて自由自在。油もなめに行く。男もなめに......
単語の意味
勘定(かんじょう)
勘定・・・勘(かんが[=考])え定めること。「勘」は訓読みで「かんが(える)」と読める。
1.数えること。いくらになるか計算すること。
2.代金を払うこと。また、その代金。
3.前もってしておくべき予測。見積もり。考慮。
1.数えること。いくらになるか計算すること。
2.代金を払うこと。また、その代金。
3.前もってしておくべき予測。見積もり。考慮。
ここに意味を表示
気が散る・集中できないの表現・描写・類語(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
羊の群れにはまりこんだ狼のように目うつりする
安部 公房 / 第四間氷期 amazon
へいぜい自分の使っている茶碗 でしきりに茶を飲む折田を見ると、そのたび彼は心が話からそれる。
梶井基次郎 / 冬の日
このカテゴリを全部見る
「心が乱れる」カテゴリからランダム5
彼は手術室の戸のノブを握った。だが、その時、戸の外にいた軍人たちのたかい笑い声がふたたび聞えた。彼等の姿やその笑い声は勝呂の心を圧倒し、逃路を防ぐ厚い壁のように思われた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
荒々しい自棄が、彼女を吹き捲 った。
宮本百合子 / 伸子
「退屈」カテゴリからランダム5
「おい」と良人は割に気軽に声を掛けた。 「何?」細君は 艶 のない声で 物憂 そうな眼を挙げた。
志賀 直哉 / 好人物の夫婦「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
糸を抜かれた蛾 よりも婆娑 とした姿
吉川英治 / 増長天王
声の底にまだ睡気(ねむけ)がたゆたっている
高井 有一 / 夜の蟻 amazon
同じカテゴリの表現一覧
心が乱れる の表現の一覧
退屈 の表現の一覧
退屈の感覚、精神的な反応
退屈の表情、リアクション
その他の退屈の表現
感情表現 大カテゴリ