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その花に何か暗示でもあるらしく、煙って濃い瞳 を研ぎ澄し、じーっと見入った。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......私達は一休みした。 私は手持不沙汰 を紛らすための意味だけに、そこの棕櫚 の葉かげに咲いている熱帯生の蔓草 の花を覗 いて指して見せたりした。 娘は微笑し乍ら会釈して、その花に何か暗示でもあるらしく、煙って濃い瞳 を研ぎ澄し、じーっと見入った。豊かな肉附き加減で、しかも暢 び暢 びしている下肢を慎ましく膝 で詰めて腰をかけ、少し低目に締めた厚板帯の帯上げの結び目から咽喉 もとまで大輪の花の莟 のような張ってはい......
単語の意味
煙る・烟る(けむる・けぶる)
煙る・烟る・・・霧やかすみなどで辺りがぼやける。白煙や色のある煙がもくもくと出て、辺り一面に広がる様子。
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ティエンの視線はサユリの体じゅうの輪郭をなぞった。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
松乃は私の目をまっすぐに見た。その目は私の心を突き通すような鋭さがあった。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
猟犬のような目になって、くどいほど確認を繰り返す
内田 康夫 / 釧路湿原殺人事件 amazon
鈴木君の顔を、大道易者 のように眤 と見つめている。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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ぼんやりと、窓辺に並んだ焼物の柔らかいラインを見ていた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
見ていられないという風に、顔をそむける
小林多喜二 / 蟹工船
まっすぐ見つめてもイチは逃げなかった。いつも視界の隅でぼやけていた彼はいまはっきり像を結んで、《…略…》すべてがくっきりして、
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
ひとわたり周囲をみまわして
林芙美子 / 新版 放浪記
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