煙突から乳色の煙がゆっくり空にながれていく。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:35% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
煙突
けむり
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......た。彼は黙って階段をおりた。 夕暮の構内を自転車に乗った看護婦が通りすぎていく。「坂田さあん」彼女の友だちであろう、病室の窓からだれかがよびかけている。消毒室の煙突から乳色の煙がゆっくり空にながれていく。ポプラの樹の下で、また、あの老人がシャベルを動かしている。それら毎日と変らない夕暮の風景をみて、勝呂は突然嗤いだしたくなった。何が可笑しいのか自分でもわからなか......
単語の意味
乳色(ちちいろ)
乳色・・・牛乳のような色。少し濁りのあるような白。乳白色。
ここに意味を表示
煙突の表現・描写・類語(外の設備・工作物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
煙突の傍を通ると、今にも頭の上に倒れかかって来るような気がして、思わず急ぎ足になる
夢野久作 / ドグラ・マグラ
長距離砲のような格好をしたずんぐりと巨大な煙突
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
このカテゴリを全部見る
けむりの表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
立ちのぼる一筋の煙を見つめていた。それは途中まで真っ直ぐ天を目指し、上空の風の道に沿って棚引いていた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
煙の折れた先が磁針のように、絶え間なく不安に揺れる
大岡 昇平 / 野火 amazon
一条の細い煙が、朝の微風になぶられて、ためらうように揺れながら、次第にその勢を増しつつあった。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「火・煙・灰」カテゴリからランダム5
野火が焔の舌を見せて盛んに立ち騰(のぼ)る
大岡 昇平 / 野火 amazon
「外の設備・工作物」カテゴリからランダム5
藍色の大空を支えている赤煉瓦の大煙突
夢野久作 / ドグラ・マグラ
砲台は丘上に王冠型に築造されたもので《…略…》上からみると、全体が睡蓮の花を思いださせた。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
同じカテゴリの表現一覧
火・煙・灰 の表現の一覧
外の設備・工作物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ