Tシャツが、風で膨らんで波打つ。中に生き物が入ってるみたいだ。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:8% 作品を確認(amazon)
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風を受ける
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前後の文章を含んだ引用
......らは程遠いその身体が元気よく歩き出す後ろを、つまんないの、と溜息をついて歩き始めた。これじゃあ、従妹を子守りしているのと大して変わらない。伊吹の明るいオレンジのTシャツが、風で膨らんで波打つ。中に生き物が入ってるみたいだ。 四丁目にある、この街で唯一の、小さいダイエーの前を通りすぎた。私は周りに学校の子がいないか、きょろきょろしながら伊吹の小さい背中の後ろをついていった。「ほんと......
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風を受けるの表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
むきだしのふくらはぎを洗うように、足元で風が渦巻いた。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
雨気を含んだ風が吹いていて、日本髪の両鬢 を鳥のように羽ばたかして
林芙美子 / 新版 放浪記
私の肩掛は人絹がまじっているのでございます。他人が肩に手をかけたように、スイスイと肌に風が通りますのよ。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「風」カテゴリからランダム5
寒い風が冷たい刃を浴びせる
長塚 節 / 土 amazon
思わず外套の襟を立てて肩をすくめるような気難かしい風が荒々しく市街を吹きまくった。
宮本百合子 / 伸子
虚空に短い笛のような音で風が唸る
山川方夫 / 海岸公園 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
彼の生涯については誰も知らない。深い井戸の底のみずすましほどにしか知らない。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
なんでもなさそうに訊ねた。
村上春樹 / 象の消滅「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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