降るような真昼 の光線にあうと、両眼は脳心のほうにしゃにむに引きつけられてたまらない痛さを感じた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:41% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
まぶしい・まぶしさ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ように頭の中がぐらぐらする葉子には、殺人者が凶行から目ざめて行った時のような底の知れない気味わるさが感ぜられた。葉子は密 やかにその部屋を抜け出して戸外に出た。 降るような真昼 の光線にあうと、両眼は脳心のほうにしゃにむに引きつけられてたまらない痛さを感じた。かわいた空気は息気 をとめるほど喉 を干 からばした。葉子は思わずよろけて入り口の下見板 に寄りかかって、打撲を避けるように両手で顔を隠してうつむいてしまった。 やがて......
単語の意味
光線(こうせん)
堪らない(たまらない)
遮二無二(しゃにむに)
光線・・・光のすじ。光の線。差してくる光。
堪らない・・・気持ちを抑えられない。気持ちを抑えられないくらい、素晴らしく素敵。なんともいえないほど素晴らしい。「仕事のあとのビールは堪らない」
遮二無二・・・ひとつのことをがむしゃらに。他を考えないで、ただひたすらに。無我夢中で。むやみに。
ここに意味を表示
まぶしい・まぶしさの表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ヘッドライトが目を射った。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
全世界がびかーと光った。 目がくらみ、立っていられないほどの光量だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「光と影」カテゴリからランダム5
部屋に戻 った。 そこには寝床のそばに洋服を着た一人 の男が立っていた。激しい外光から暗い部屋 のほうに目を向けた葉子には、ただまっ黒な立ち姿が見えるばかりでだれとも見分けがつかなかった。
有島武郎 / 或る女
縁側だけは、屋内の宵闇から取り残されていた
小川国夫 / 小川国夫作品集〈第2巻〉(里にしあれば) amazon
同じカテゴリの表現一覧
光と影 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ