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「人間は一人で生まれて一人で死んでいくものだ」と訳知り顔の言葉を思い浮かべ、消しゴムをかけるように、それがどうした、と笑う。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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誤った考えを払いのける・頭から振り払う
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......ないほどのひとに出会い、いくつもの──ときにはがんじがらめにされてしまうほどたくさんの関係を結んできたのに、最後はひとりぼっちだった。そばには誰も残らなかった。「人間は一人で生まれて一人で死んでいくものだ」と訳知り顔の言葉を思い浮かべ、消しゴムをかけるように、それがどうした、と笑う。 父のことを思いだす。父は強いひとだった。怖いひとで、冷たいひとで、ひとりぼっちのひとだった。 この半年間、父を思いだす機会が増えた。思い出をたどったり懐かしん......
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自分でいることすらむつかしい、この現代のありよう。くもの巣みたいに張りめぐらされ、歩くとふっ、ふっとまとわりついてくる何かの影。はらいのけてもぺたりとした感触を残す。無視しきれないくらいの割合で空気にまぎれ込み、バイタリティーとか、生命の輝きとは最もかけはなれた弱っちい虫けらのようなエネルギー。見えないふりができても、それがあるかぎり、すっきりと視界が晴れることはない。
吉本 ばなな / キムチの夢「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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異和感を僕はしばしば感じる。断片が混じりあってしまった二種類のパズルを同時に組み立てているような気分だ。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
千貢の詩集を出してくれれば、私は裸になってさかだちをしてみせてもいい。
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