日本語表現インフォ > 人物表現 > 思考・頭の中の状態 > 誤った考えを払いのける・頭から振り払う
誤った考えを払いのける・頭から振り払うの表現・描写・類語
考えをふるい落とそうとするかのごとく激しく頭を左右に振る
久米 正雄 / 学生時代 amazon
庭の雑草を一本ずつ抜いていくようにして、一時間ほどかけて丁寧に雑念を抜く
荻野 アンナ / 背負い水 amazon
胸へこみあげてくる毒々しい妄念を否定するように、烈しく首を振っては酒を呷(あお)る
山本 周五郎 / やぶからし amazon
うるさそうに頭の中にある手のようなもので無性 に払いのけようと試みた
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
私はそういうものを頭に入れまいと無視して常に自分だけの空間を生きようとつとめていたが、電波のように細かい粒子で飛びかうそんなものは、「気にしていない」という言葉を意識するだけで脳に侵入してくるようだった。
吉本 ばなな / キムチの夢「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
(あふれてくる恋人の記憶を振り払う。恋人の)無数の言葉、無数の顔が十和子のなかで隙間もなくひしめき合い、ついにはいっそ全部消えてほしいと願うほどに収拾がつかなくなっていく。自分でも驚いたことに思わず両手を上げて、実際に群がりよる羽虫を追い散らすように何度か大きく振り回してしまう。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
斜面を滑るように走りおりました。ゆっくり歩いていると、この不快な想念が次々と水泡のように意識の上にのぼってくるのが怖ろしかった。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
祈りを次から次へと唱え、気をまぎらわそうとしたが、しかし祈りは心を 鎮めはしない。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
(いやな記憶が)まぶたの裏に 甦ってきた。その影像を追い払うように、彼は壁に頭を打ちつづけた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
父の言葉が彼の頭の中をちらと走り過ぎた。しかし彼は頭を左右に振ってこれらの言葉や姿を自分の心から振い落すようにしながら、親父の方に近寄って行った。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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