塩をつけてベッチャリとふかしあがったお芋をたべていると、ただむやみとつまらないものが胃の中につまってゆくようだった。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:70% 作品を確認(amazon)
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サツマイモ
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......た。しかし、お米は配給だったから足りなくて主食はお米と粉と、そしていも類をまぜていた。「おひるはさつまいもよ」といわれると私はがっかりした。バタもないのだから、塩をつけてベッチャリとふかしあがったお芋をたべていると、ただむやみとつまらないものが胃の中につまってゆくようだった。しかし、「今日はじゃがいもよ」といわれると、私はうれしかった。ベッチャリしたさつまいもでも、じゃがいもより甘味があるので、喜ぶひともいたが、私はじゃがいも党だっ......
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サツマイモの味、おいしさを伝える表現・描写(いも類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ぬくもりのあるねっとり甘い藷(いも)の粒子が、舌と口腔をくまなく塗りつぶすような味
檀 一雄 / リツ子・その愛 amazon
すじのない栗のようなホコホコとした味のサツマ芋
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
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(おいらんは、)薄くてうす赤い皮。紫色を帯びたねっとりした白。細身の甘い「おいらん」はその名の通り女らしくやさしいおいもだった。反対に「金時」は大ぶりで、黄金色にぽっくりして、
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