奇麗な家 から急に汚ない所へ移ったので、何だか日当りの善い山の上から薄黒い洞窟 の中へ入 り込んだような心持ちがする。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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室内の雰囲気
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......中心に眼と口を引き集めたような面 をして付いて行く。吾輩は例の忍び足で再び勝手から往来へ出て、急いで主人の家に帰る。探険はまず十二分の成績 である。 帰って見ると、奇麗な家 から急に汚ない所へ移ったので、何だか日当りの善い山の上から薄黒い洞窟 の中へ入 り込んだような心持ちがする。探険中は、ほかの事に気を奪われて部屋の装飾、襖 、障子 の具合などには眼も留らなかったが、わが住居 の下等なるを感ずると同時に彼 のいわゆる月並 が恋しくなる。教師よりも......
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百姓家らしい古畳の二階《…略…》狐狸の棲家のようであった。
川端康成 / 雪国 amazon
小さな箱のようなマンション
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
部屋の中はきちんと片付けられてはいたが、それもある程度までで、それ以上はどうしようもないといった諦めに似た空気があたりに漂っていて、それが僕の気分を幾らか重くさせた。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
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