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(やりたいことが見つかる)本当に暗く淋しいこの山道の中で、自分も輝くことだけがたったひとつ、やれることだと知ったのは、いくつの時だろうか。愛されて育ったのに、いつも淋しかった。《…略…》闇の中、切り立った崖っぷちをじりじり歩き、国道に出てほっと息をつく。もうたくさんだと思いながら見上げる月明かりの、心にしみ入るような美しさを、私は知っている。
吉本 ばなな / キッチン~キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:17% 作品を確認(amazon)
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楽しい人生・前向きに生きる
主義・人生観・思想
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前後の文章を含んだ引用
......な静けさ、子供と年寄りがどんなに陽気に暮らしていても、埋められない空間があることを、私は誰にも教えられなくてもずいぶん早くに感じとった。 雄一もそうだと思う。 本当に暗く淋しいこの山道の中で、自分も輝くことだけがたったひとつ、やれることだと知ったのは、いくつの時だろうか。愛されて育ったのに、いつも淋しかった。 ──いつか必ず、誰もが時の闇の中へちりぢりになって消えていってしまう。 そのことを体にしみ込ませた目をして歩いている。私に雄一が反応したのは当然なのかもしれな......<中略>......楽しいことを知ってしまい、もう戻れない。 どうしても、自分がいつか死ぬということを感じ続けていたい。でないと生きている気がしない。だから、こんな人生になった。 闇の中、切り立った崖っぷちをじりじり歩き、国道に出てほっと息をつく。もうたくさんだと思いながら見上げる月明かりの、心にしみ入るような美しさを、私は知っている。 そうじと下準備を終えると、夜になった。 ドアチャイムの音と同時に雄一が大きなビニール袋を抱えて苦しそうにドアを押しながら顔を出した。私が玄関まで歩いていくと、......
単語の意味
見上げる(みあげる)
月明かり(つきあかり)
見上げる・・・1.下から上のほうを見る。
2.立派だなぁ、と感心する。
2.立派だなぁ、と感心する。
月明かり・・・月光。月の光。また、月の光で明るいこと。
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他人の思惑なんか気にしないで自分の生きかたを貫く
阿刀田 高 / 凶暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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