和一郎は、恋愛模索時代であった。憧憬、不安、熱情が、時々激しく彼の精神を揺 ぶるらしかった。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:51% 作品を確認(青空文庫)
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青春
思春期
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前後の文章を含んだ引用
......だもの」 「今度は、和一郎が姉さんをおんぶしてやらにゃなるまい」 「――こんなでかいの? 参っちゃうなあ」 「ハハハハ」 祖母がいないと、彼らはもっと打明け話をした。和一郎は、恋愛模索時代であった。憧憬、不安、熱情が、時々激しく彼の精神を揺 ぶるらしかった。彼は、自分の細かい心理状態や、予備校の学生仲間にある、特殊な、彼自身の趣味とは全然合わない恋愛病的雰囲気などについて、信頼に満ちた穏やかさと、若々しい正直さとを......
単語の意味
憧憬(どうけい・しょうけい)
熱情(ねつじょう)
憧憬・・・憧れ。能力や雰囲気などを高く評価して、自分もああなりたいと思う気持ち。
熱情・・・感情が熱を持っている心理状態。ある目標や物事に向かって一生懸命真剣に向き合うさま。また、そういう気持ち。激しく高まった気持ち。情熱(じょうねつ)。
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たまゆらの青春を、苦しみや悩みを蹴とばしながら、大らかな生きぬく
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