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弾かれたように、頭の中に風景が広がった。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:51% 作品を確認(amazon)
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失われた記憶がよみがえる
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前後の文章を含んだ引用
......れそのものだって。捻れたり絡まったり、戻ったりつながったり。それが時間なんだって。それが……」 秋の山。沢の音。水の匂い。甘い麦茶の味。「それが、ムスビ──」 弾かれたように、頭の中に風景が広がった。 山の上のご神体。そこに奉納した、あの酒。「……あの場所なら……!」 俺は積まれた本の下から地図を引きずり出し、広げる。個人商店で埃をかぶっていた、三年前の糸守......
単語の意味
風景(ふうけい)
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
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失われた記憶がよみがえるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(思い出の本をきっかけに失われた記憶がよみがえる)母は、前の夫と別れてそれが秋ごろで、飲んで泣いて純子さんを困らせて、その後純子さんがうちに 居候 するようになって……。  言葉にするとそういう感じの、でもそれはこんなふうにあらすじでおえるようなものでなく、もっとたくさんの、言葉ではなくてある種の情報の洪水だった。あるデーターを封じていたのに、何かの手違いでまとめて呼び出してしまったような塊が、まとめてどかんと入ってきた。  私は動揺した。なんでこんなきっかけでこんなことになってしまうのだろう?  それらはどんどん流れを作り、筋道にそってあっという間に並べかえられてひとつの物語を作ろうとしていた。その処理は勝手にどんどん行われ、私はただ見ているしかなかった。それが何を創るのか。  私、という物語、自分史、といわれているもののもっと高度で、もっと 完璧 なもの。完成されていて丸くて立体で、私の情の入る 隙間 もないほど厳密なもの。  大きな渦巻き、まわりじゅうの人々や、出来事を海みたいに取り込んで、満ちて引いて私独自の色に染め抜かれた世界に一つしかない、あるいは皆と共通の一つのシルエットを 創る流れのらせんを感じた。  アンドロメダみたいによく知っていて、きれいで遠い姿をしていた。  そして、本から目をあげると。  ありとあらゆるものが、歴史をたたえてそこに存在していた。  さっきまでとは、世界が違ってみえた。  私の記憶の欠けていた所が戻ってきたということなのだろうか。  私は声に出してそう言ってみたけれど、何よりもさっきまでそういうのが思いだせない、混乱していた部分を自分が持っていたというのがもう感覚としてわからなかった。  ただ、何一つ変わっていないように見える部屋のものが、突然ひとつひとつ別のデーターを表現しているように感じられた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
初恋いの憶い出が、白い泡のように、ふつふつと胸によみがえって来るのを覚えた。
林 芙美子 / 女性神髄「林芙美子全集〈第6巻〉女性神髄・女の日記 (1952年)」に収録 amazon
思い出が、匂いや音ごと甦ってきた。
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
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思い出が絵巻物のように繰り拡げられる
梶井 基次郎 / 檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 amazon
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