鈍い音がして栓が抜けると甘い香りが部屋じゅうにたち込めた。サユリは、底に溜ったおりが流れ出さないように、慎重にワインをグラスに注いだ。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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......器用な手付きでナイフを使ってはがした。彼女は本当におれの気を散らせるのが上手い。ティエンはそう思いながら「真珠の尻」にオープナーが差し込まれるのを眺めていた。 鈍い音がして栓が抜けると甘い香りが部屋じゅうにたち込めた。サユリは、底に溜ったおりが流れ出さないように、慎重にワインをグラスに注いだ。「これが二百年前の香りなのね」 感動して目を閉じている。口を半分開いて香りを味わうことに没頭している。そんなサユリをティエンは呆然として見詰めた。この女は男なん......
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十五年間の静かな眠りから覚め、たっぷりと新鮮な空気に触れて生き生きと香り立っていた
海老沢泰久 / 美味礼讃 amazon
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前半の甘みは少なく、中盤からじわじわと旨みが広がる。旨みと甘みのミックスされた味わいで味の幅のふくらみを感じる。酸は少ないながら旨みの中に溶け込んでいるようで、旨みを増長させるというか、膨らませるような感覚。苦味は少なく、逆にアルコールのシャープさがある。
田崎真也 / 日本酒を味わう amazon
ミュウは1986年もののメドックの色を確かめ、それから文体を吟味するみたいに、いろんな角度から丁寧に味わった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
口嚙み酒だ。 米を嚙んで、唾液と混ざった状態で放置しておくだけで、発酵してアルコールになるという日本最古のお酒。これを神さまに供えるのだ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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