TOP > 人物表現 > 心の交流・意思の疎通 > 狼煙(のろし)
野火はいつか衰え、薄い煙が湯気のように、一面に騰っている
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:14% 作品を確認(amazon)
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狼煙(のろし)
けむり
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前後の文章を含んだ引用
......水蒸気とから生れる、甘ずっぱい匂いがあたりに漂っていた。遥か川向うの丘の上には、芋虫が立ち上ったような巻雲が夥しく並んで、これも真紅に染っていた。 見渡す野には野火はいつか衰え、薄い煙が湯気のように、一面に騰っているだけになった。風はいつか落ちていた。 十間ばかり離れた病院の小屋では食事の時間になったとみえ、飯盒を下げた衛生兵が忙がしく出入りし出した。四十歳ぐらいの徴用らし......
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けむりの表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
薫炉の上で波紋を描く煙の文 を見詰めながら
横光利一 / 日輪
野火の煙が、出発する旧式の機関車が吹き出す蒸気のように、ポッポと断続して騰(あが)る
大岡 昇平 / 野火 amazon
漫画の吹き出しのように天井に浮かんだ白い煙
村上 春樹 / 1973年のピンボール amazon
むくむくと透視のきかない煙幕が盛り上がる
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
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(野火が)焔の舌を見せて、盛んに立ち騰っていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
(アイロンの)熱にこがされる古いスカートの匂いが、栗の花のように匂う。
林 芙美子 / めし amazon
火傷の部分に剃刀でも走らせたような疼痛が走った
椎名 麟三 / 美しい女 amazon
「心の交流・意思の疎通」カテゴリからランダム5
その口調がいやらしかった。語りかけるのでも伝えるのでもなく、命じたのだ。あたしたちを見下して、命令した。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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