膚を劈 く酷寒
梶井基次郎 / 冬の蠅 ページ位置:78% 作品を確認(青空文庫)
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寒い・冷気・凍える
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前後の文章を含んだ引用
......で感じるようななんらの偽瞞をも感じない。私の神経は暗い行手に向かって張り切り、今や決然とした意志を感じる。なんというそれは気持のいいことだろう。定罰のような闇、膚を劈 く酷寒。そのなかでこそ私の疲労は快く緊張し新しい戦慄を感じることができる。歩け。歩け。へたばるまで歩け」 私は残酷な調子で自分を鞭 打った。歩け。歩け。歩き殺してしまえ......
単語の意味
酷寒(こっかん)
酷寒・・・ひどい寒さ。きびしい寒さ。極寒。厳寒。
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暖房をつけてもなかなか効かない寒い朝
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
十本の指から血がほとばしって出そうなこの肌寒さ
林芙美子 / 新版 放浪記
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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湿っぽい冷気が体の芯にまでたっぷり浸み込んでいた。手袋をとっても指先を曲げることはできず、耳は今にもちぎれそうなほどひりひりと痛んだ。体じゅうが質の悪い紙のようにざらついていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
ずいぶん、暑くなりました。炎天の下を歩くと靴がアスファルトにのめりこみそうです。《…略…》香椎の海岸に吹きさらされてふるえた、玄界灘の寒風が恋しいくらいです。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
一日が、耐えきれぬほどの暑さと耐えきれぬほどの長さで移って行く
藤枝 静男 / 或る年の冬 或る年の夏 amazon
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