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ギヤマンの小さな水差しがぽつんと飾られてあった。水差しは鮮やかな 翡翠ひすい 色 で、丸い胴と異様に長い 鶴首つるくび が、思わず 見惚みとれるほどにあでやかな曲線を作り出していた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:2% 作品を確認(amazon)
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水差し
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前後の文章を含んだ引用
......ら百合だけが、大きな花器に無造作に活けられているのだった。そしてそれはほぼ二日か三日おきぐらいに惜しげもなく換えられる。 壁には一ヵ所造りつけの四角い穴があり、ギヤマンの小さな水差しがぽつんと飾られてあった。水差しは鮮やかな翡翠色で、丸い胴と異様に長い鶴首が、思わず見惚れるほどにあでやかな曲線を作り出していた。それ以外、ほかには何も飾り物はなかった。そして、この店内にでんと咲き匂う花の塊と、壁穴にさりげなく押し込められた翡翠色の見事なギヤマンが、ことし五十になる武内鉄......
単語の意味
見惚れる(みほれる・みとれる)
鶴首(かくしゅ)
翡翠・川蝉(かわせみ・ひすい・しょうびん)
艶やか(あでやか)
異様(いよう)
見惚れる・・・あるものに心引かれて、ぼーっと見る。素敵なものに我を忘れて見入る。見とれる。
鶴首・・・鶴のように首を長くして、まだかまだかと待つ。物事の到来を待ちわびること。よい知らせや待ち人が来るのを待ちこがれていること。
翡翠・川蝉・・・「翡翠」の読み「かわせみ」「ひすい」「しょうびん」
「川蝉」の読み「かわせみ」

1.(「「かわせみ」「ひすい」「しょうびん」」と読んで)
カワセミ科の鳥。スズメより少し大きい鳥。背中・尾は美しい瑠璃色。尾は短く、嘴(くちばし)は鋭く長く、足は赤い。川辺に住み、魚をとって食べる。見た目の美しさから「空飛ぶ宝石」「水辺の青い宝石」という異名を持つ。
2.(「ひすい」と読んで)鳥のカワセミの別名。また、カワセミの羽の色に似た、深緑の半透明な宝石(ジェードの和名)。宝石の「ひすい」は、「ジェダイト(硬玉)」と「ネフライト(軟玉)」の2種類に分類できる。両者はまったく別の鉱物だが、見た目で区別がしにくいので、どちらも「翡翠」と呼ばれる。
艶やか・・・女性の、上品な美しさの中に、性的な魅力が感じられるさま。艶(つや)があり美しいさま。美しくて華やかなさま。
異様・・・様子が普通とは変わっているさま。他とあまりに違っていて、変に思われるさま。
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