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要するに決断を先送りにして、周りの空気に流されながら行き先を決めていくタイプだな。行きたくもない高校に通い、吸いたくもない煙草を吸い、やはりみんなが行くからという理由で名前も聞いたことのない私立の大学を卒業する。そうしてろくな志もないくせに会社員になって、ずるずると生活をするんだよ。退屈な日常に嫌気がさして、で、賭けごとに手を出して、またずるずると落ちていくタイプだ
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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流される、他人任せの暮らし(日々)
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......るずる人だ」「ズルズル人?」久遠が聞き返す。 何だそれは、と成瀬も眉をひそめた。「ずるずる生きているんだよ」「馬鹿馬鹿しい」成瀬は噴き出す。変なネーミングだ。「要するに決断を先送りにして、周りの空気に流されながら行き先を決めていくタイプだな。行きたくもない高校に通い、吸いたくもない煙草を吸い、やはりみんなが行くからという理由で名前も聞いたことのない私立の大学を卒業する。そうしてろくな志もないくせに会社員になって、ずるずると生活をするんだよ。退屈な日常に嫌気がさして、で、賭けごとに手を出して、またずるずると落ちていくタイプだ」「写真を見ただけでよくそこまで分かるね。さすが響野さんだ」久遠がからかう。「私は何でも分かるよ。今度の現金輸送車の襲撃だってこの男が主犯じゃないさ」「それは俺......
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一日を無為にすごすという思いが、彼の心を堪え難いものにした。そして夕暮の気配が部屋の窓や机の上の書物に影をつけ始めると、深い悲しみというような一種の落着きさえもない、価値などに全く関係のない焦躁に貫かれて、いつものように永杉英作のアパートに足を向けた。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
私はかなりの夜型なので、たいてい明け方になってから床につく。そして基本的に、午前中には決して目覚めない。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
ベンチに寝転んで、色付きかけた銀杏の葉むらを見上げた。ふと、二十六という年齢に老いを感じた。もうこんな生活をしていてはいけないと、私は不良少年のように考えた。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
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