沢を伝う風がコテージの前にも爽やかにこぼれてくる。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:92% 作品を確認(amazon)
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微風・そよ風
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前後の文章を含んだ引用
......改めて断りを入れることはしなかった。まどかに麦わら帽子をかぶせ、虫除けのスプレーをかけて、彼女の手を引いた。 外に出る。陽射しは強いが、汗ばむような暑気はない。沢を伝う風がコテージの前にも爽やかにこぼれてくる。「ああ、惜しい眺めだね」 俊郎もワイングラスを手にして出てきた。 玄関付近からだと、東に見える富士山は手前の林が邪魔をして部分的にしか見えない。「このへんだな。......
単語の意味
沢(さわ)
沢・・・山に囲まれた、川の流れの始まりに近いの谷川。水が少したまった、草の生えている湿地。山中の川が流れている谷状地形。
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微風・そよ風の表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
空気はいくらか温度を低め、ビルディングの間へ吹きぬけて行く風がようやく肌の汗を止める力を持ちはじめた。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
冷々した風が音もなく萱の穂を動かす程度に吹いていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「風」カテゴリからランダム5
バグダッドは風の強い町だった。それも、東京のように、高層ビルにぶつかって 癇 が立ったような風とは違い、荒涼とした無人の土地を吹き抜けてきた、乾いた大波のような風だった。 その風が、日々の爆発の黒煙を、清掃員のような馴れた面持ちで片づけてしまう。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
港の風が夜を含んで、濡れた手のように肌にまとわりつく
荻野 アンナ / 背負い水 amazon
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