(牛車の)牛は垂れた首を大きく左右に振りながら鼻から出る太い 気 霜 を道へ 撒き撒き通り過ぎた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:60% 作品を確認(amazon)
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寒い・冷気・凍える
白い息
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前後の文章を含んだ引用
......彼にもまたそれが自身の事柄のように心を傷つけているのであった。「疲れたかい?」「いいえ」 カタリコトリ冴えた音をさせながら、野菜を積んだ牛車がすれ違って行った。牛は垂れた首を大きく左右に振りながら鼻から出る太い気霜を道へ撒き撒き通り過ぎた。「猾は悪い」謙作は思った。「悪い事は大概不快な感じで、これまで自分に来た。が、今、自分は毛程の不快も悪意も感じていない。これは不思議な事だ」と思った。彼には堪ら......
単語の意味
首・頸・頚(くび)
牛(うし)
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
牛・・・ウシ科の哺乳動物の総称。古来より、耕作などの労働力としても使われる重要な家畜。体は頑丈で頭に二本の角を持ち、尾は細い。草などを食い反芻(はんすう)する。和牛は黒色のものが多く、朝鮮牛は赤褐色で小形。肉・乳は食用、皮・骨・角などでもさまざま作られる。
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寒い・冷気・凍えるの表現・描写・類語(気温のカテゴリ)の一覧 ランダム5
暖房をつけてもなかなか効かない寒い朝
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
冷えた大気が、月の光にいよいよ冷たさを増すかのように輝きながら降りてくる
野間 宏 / 暗い絵 amazon
凍寒はナイフのように鋭く痛くわれらの薄着の肌をついた。
葉山 嘉樹 / 海に生くる人々 amazon
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白い息の表現・描写・類語(呼吸のカテゴリ)の一覧 ランダム5
「焼きそばもたこ焼きもわたあめも、五百円とかすんじゃん」 じゃん、じゃん、という幼い語尾が、白い息になってぽんぽん浮かんでいく。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
凍る深夜の白い息吐 き
岡本かの子 / 巴里の唄うたい
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どっはああぁぁー、と、俺は肺ごとこぼれ落ちてしまいそうな深い息をはく。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
三十パーセントくらいの軽いため息をついて
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
大きく呼吸をした。あたりの空気を思い切り吸い込み、思い切り吐き出した。鯨が水面に浮上し、巨大な肺の空気をそっくり入れ換えるときのように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
表に出てゆくと、街を吹く秋の風を力いっぱい吸った。
林芙美子 / 新版 放浪記
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