大地は、ハアとわかりやすくため息をつく。同時に放たれたおおげさな白いかたまりが、第一ボタンのあたりにぶつかって消えた。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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ため息・吐息
白い息
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前後の文章を含んだ引用
......とっては修行なんだ、と目を輝かせる大地を前にすると、その呼び名をバカにすることもできなかった。「なんか大会でもあるの?」「お前はなんも知らねえだろうけどなあ」 大地は、ハアとわかりやすくため息をつく。同時に放たれたおおげさな白いかたまりが、第一ボタンのあたりにぶつかって消えた。「埼玉県高等学校新人剣道大会ってのがあって」「今のなに? 呪文?」 ばかやろ、と、大地が睨んでくる。剣道のことでふざけるとすぐにこうなる。だけど、本当はそうやっ......
単語の意味
溜め息・溜息・ため息(ためいき)
溜め息・溜息・ため息・・・気苦労や失望、また、感動したときや緊張がとけたときに、思わず出る大きな息。大息(おおいき・たいそく)。長息(ちょうそく)。
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ため息・吐息の表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
静かな吐息を肺量の底を傾 けて吐き出さす
岡本かの子 / 金魚撩乱
どっはああぁぁー、と、俺は肺ごとこぼれ落ちてしまいそうな深い息をはく。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
いい気持の溜息を、鯨のように吹き上げて
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
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白い息の表現・描写・類語(呼吸のカテゴリ)の一覧 ランダム5
凍る深夜の白い息吐 き
岡本かの子 / 巴里の唄うたい
声のボリュームと同じくらいの大きさの白色が、大地の口からこぼれ出る。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
口から白い息をむらむらと吐き出す
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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「嫌い」カテゴリからランダム5
吐き出したいような自己嫌悪
宇野 千代 / 色ざんげ amazon
「安心する」カテゴリからランダム5
胸の中をからっぽにするぐらい深いため息をついた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
まるで張っていた糸の一本が切れたように、心の重心の置き場をまだ見つけ得ない状態
佐多 稲子 / くれない amazon
背後から、女の声が呼んだ。すぐ背後だった。私は立ち止らなかった。聞えなかったように歩いた。 「田浦さん」 振りかえるのが自然だった。ほぼ並んで歩いている男が、反応しない私を見るのが分った。 しかし、私は止らなかった。歩調を変えずに、ただ歩いた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
浮び始めた残虐な微笑は、静まった夜の中をひとり毒汁のように流れていた。
横光利一 / 日輪
「呼吸」カテゴリからランダム5
いい気持の溜息を、鯨のように吹き上げて
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
「感動」カテゴリからランダム5
こめかみの辺りを思い切り殴られたように、一瞬、目の前が真っ白になった。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
飛び出しそうに目をむいて
有島武郎 / 生まれいずる悩み
内臓がぶれるほど、重い衝撃が突きあげた。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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