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(吊り下げられた)身体をくねらして、もがいているらしく、両足が蜘蛛 の巣にひっかかった蠅 のように動いている。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:53% 作品を確認(青空文庫)
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あがく・ジタバタする
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前後の文章を含んだ引用
......び出てみえた。ウインチの先端まで空を上ってゆく。そして雑巾 切れでもひッかかったように、しばらくの間――二十分もそのままに吊下げられている。それから下がって行った。身体をくねらして、もがいているらしく、両足が蜘蛛 の巣にひっかかった蠅 のように動いている。 やがて手前のサロンの陰になって、見えなくなった。一直線に張っていたワイヤーだけが、時々ブランコのように動いた。 涙が鼻に入ってゆくらしく、水鼻がしきりに出......
単語の意味
身体(しんたい)
蜘蛛(くも)
蠅・蝿(はえ)
身体・・・人のからだ。肉体。
蜘蛛・・・クモ目の節足動物の総称。8本足で体は袋状。尻から糸を出す。ほとんどの種は糸を使って巣を張り、そこに虫を捕らえて食べる。
蠅・蝿・・・ハエ目ハエ亜目ハエ下目に属する昆虫の総称。羽は二枚で触角は太くて短い。食べ物などにたかり、伝染病を媒介する。長い口先を使って液体などを舐める。幼虫はいわゆる「うじ」。不快なもの、五月蝿(うるさ)いものの代名詞にも使われる。
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阿刀田 高 / 恐怖コレクション amazon
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