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行き来する女々の体を追ってると、よくあるあの、漢字などの、書きすぎ・見すぎなどで突如襲われる未視感というのか、ひらがななどでも、「い」を書き続け・見続けたりすると、ある点において「これ、ほんまに、いぃ?」と定点決まり切らぬようになってしまうあの感じ、今の場合は、わたしの目に女々の体がそうなってきており、だいたいなぜあそこが膨らみ、なぜ一番てっぺんに黒いものが生えており、しゅるっとなってこのフォルム、そしてなぜここでだらりんと二本でなぜ足はあのような角度で曲がってこんな具合をしているのかの隅々を、見失ったというか改めて発見したというかの状態になって、そのあらためて感から抜け出せぬような予感におそわれ端的にぞわりとおそろしくなり
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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未視感(ジャメヴ)
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前後の文章を含んだ引用
......んとうすれ、ここでは体自体が歩き、体自体がしゃべり、体自体が意思をもち、ひとつひとつの動作の中央には体しかないように見えてくるのやった。わたしはそれを思いながら行き来する女々の体を追ってると、よくあるあの、漢字などの、書きすぎ・見すぎなどで突如襲われる未視感というのか、ひらがななどでも、「い」を書き続け・見続けたりすると、ある点において「これ、ほんまに、いぃ?」と定点決まり切らぬようになってしまうあの感じ、今の場合は、わたしの目に女々の体がそうなってきており、だいたいなぜあそこが膨らみ、なぜ一番てっぺんに黒いものが生えており、しゅるっとなってこのフォルム、そしてなぜここでだらりんと二本でなぜ足はあのような角度で曲がってこんな具合をしているのかの隅々を、見失ったというか改めて発見したというかの状態になって、そのあらためて感から抜け出せぬような予感におそわれ端的にぞわりとおそろしくなり、「ま、巻ちゃんは、さっきから何を見てるの」と声をかければ、「え、胸」と即座に答えた。 タオルをつけたままなので巻子の胸はちゃんと見えなかったが、雰囲気的に平た......
単語の意味
フォルム(ふぉるむ)
体(からだ)
足・脚・肢(あし)
フォルム・・・見た目の形。形体。シルエット。フォーム。
・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
足・脚・肢・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
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頭がぼやけている。刺激の強いのが飲みたかった。
阿刀田 高 / 透明魚「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon関連カテコーヒー頭が働かない
研究熱は、殆ど沸騰点を突破している
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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