私は彼女を見るたびなぜか「使命」という言葉をいつも思い出した。何か重いものを背負っているが、それをやむなく受け入れている、そういうシリアスさを感じた。それをどうして自分が感じるのかわからない。でもそういうところに 惹かれた。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
影がある人
恋愛・恋する・恋心
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......った。 笑うと歯ぐきが見えるし、頰ぼねのところにそばかすがあって、化粧も濃すぎる。でもそんなものじゃない。とかげが歩いているとそこにはそれだけで何かがあった。 私は彼女を見るたびなぜか「使命」という言葉をいつも思い出した。何か重いものを背負っているが、それをやむなく受け入れている、そういうシリアスさを感じた。それをどうして自分が感じるのかわからない。でもそういうところに惹かれた。そんな人が歯ぐきを見せてにっこり笑ったりすると、それはひどくめりはりのある、本当の笑顔だという感じがする。笑顔の「意味」を発見する。 小さな和食屋で食事をした。......
単語の意味
背負う(せおう・しょう)
背負う・・・1.運ぶべき物や人などを、背中にのせる。
2.苦しい仕事や重い責任などを引き受ける。
2.苦しい仕事や重い責任などを引き受ける。
ここに意味を表示
影がある人の表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
他者とは決してわかちあえない、彼女自身だけの内面の苦悩のようなもの。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
当初の印象を言えば、性格のおとなしそうな無口な娘だった。だが、それだけにどこか心の 裡 を他人に明かさない〝陰の部分〟を抱いているふうな様子がなくもなかった。 その印象は今でもずっと続いている。一緒に暮らしていても、濁った水底を透かすようなもどかしさを覚えることがある。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
恋愛・恋する・恋心の表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
この時の僕は慥 に十日以前の僕ではなかった。二人は決してこの時無邪気な友達ではなかった。
伊藤左千夫 / 野菊の墓
このカテゴリを全部見る
「恋愛」カテゴリからランダム5
「性格・態度」カテゴリからランダム5
幸せそうに待っている。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
不器用で手の掛かる子供のように目の離せない夫
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
忙しくなると俄然生き生きしてくるタイプ
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
蛇のような 狡猾 さ
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
恋愛 の表現の一覧
性格・態度 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ