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新婚のころ、月賦で買ったダブルベッドだった。もったいないと感じたのは、二十年間の思い出を捨ててしまうような気がしたからだった。
浅田次郎 / 角筈にて「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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捨てる・放り出す
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......「あのねえ、恭ちゃん――」 と、久美子は夫の名を呼んだ。「相手の身になって考えてごらんなさいな。ほかの家具ならいざ知らず、ベッドはねえ」「ま、それもそうだな」 新婚のころ、月賦で買ったダブルベッドだった。もったいないと感じたのは、二十年間の思い出を捨ててしまうような気がしたからだった。 兄妹同然に育った二人が恋仲になるはずはない。久美子が短大を卒業したころ、伯父が冗談まじりに言い出したことがあれよあれよという間に実現してしまった。 捨ててしま......
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捨てる・放り出すの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
女房を古草履みたいに捨てて
宮本 輝 / 蛍川 amazon
信徒たちはこの入江に石のように放りこまれる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
時計の秒針を計っているように、計画的に時を図って
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
(電話に出るか迷う)息をひそめ、(鳴っている)電話機をじっと見ていた。黒板に書かれた長く難解な数式の手がかりを求めて、少し離れたところから細部を検分する人のように。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
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