外に出ると酔いが真夜中の貨物列車みたいに急激に僕の体の中を通り抜けていった。まったくひどい気分だった。『オズの魔法使い』のブリキ男のように体がきしんだ。
村上春樹 / ファミリー・アフェア「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:87% 作品を確認(amazon)
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酒に酔う・酔っ払う
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前後の文章を含んだ引用
......まったので、僕はろくに精液も拭きとらずに服を着こんで部屋を出た。暗闇の中で女の服とまぜこぜになった僕のポロシャツとズボンとパンツを探しあてるのは一苦労だった。 外に出ると酔いが真夜中の貨物列車みたいに急激に僕の体の中を通り抜けていった。まったくひどい気分だった。『オズの魔法使い』のブリキ男のように体がきしんだ。酔いざましに自動販売機のジュースを一本飲んだが、それを飲み終えるのと殆んど同時に僕は胃の中のものを全部路上に吐いた。ステーキやスモーク・サーモンやレタスやトマト......
単語の意味
体(からだ)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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けむりか霧のやうな白いぼんやりしたもの
宮沢賢治 / ひかりの素足
網膜に薄くかかった 靄 が晴れるような快感があった。こんな風景を作りたいと思った。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
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