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窓から月明かりが四角く映るベッドの中でそれを聞きながら、私は私なりに考えていた。 目が 冴えていた。心も冴えていた。 私の思考は暗やみと月明かりの粒子に混じって、このように繰り返されていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:60% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......きやまなかった。そして何をいってるかはわからなかったが母の低い語りかけと、弟の大泣きは壁を通してもう暗い私の部屋に聞こえていた。 永遠に続くお経みたいだった。 窓から月明かりが四角く映るベッドの中でそれを聞きながら、私は私なりに考えていた。 目が冴えていた。心も冴えていた。 私の思考は暗やみと月明かりの粒子に混じって、このように繰り返されていた。〝私は、弟の言うことがかなり正しいことを、この家の誰よりもよく知っている。 母より、弟本人より、たぶん。 もしも私が本気で止めたら、弟とは違って、母は耳を傾ける......
単語の意味
冴える・冱える(さえる)
月明かり(つきあかり)
月明かり・・・月光。月の光。また、月の光で明るいこと。
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(いろいろあって)長い一日だった、僕は思った。長く長く引き延ばされた一日。一日がかりでジェット・コースターに乗っていたような気がする。まだ体が揺れている。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
(素数をイメージする)素数が手触りを持ったイメージとして、心の中にぽっかり浮かび上がってくる
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
幻影は首を振ると消え、眼をつぶると 執拗 に 眼 蓋 の裏に 纏わりついてくる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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