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幻影は首を振ると消え、眼をつぶると 執拗 に 眼 蓋 の裏に 纏わりついてくる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:65% 作品を確認(amazon)
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誤った考えを払いのける・頭から振り払う
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前後の文章を含んだ引用
......こちらに見せて坐っている。 向きあった壁に一日中、群青色の波とそこに漂うガルペの小さな黒い頭をみる。今、三人の簀巻になった信徒も小石のように落下していく。 この幻影は首を振ると消え、眼をつぶると執拗に眼蓋の裏に纏わりついてくる。「お前は卑怯者ぞ」牀机から立ちあがって通辞は言った。「パードレの名にも価せぬ」 自分は信徒たちを救うこともできなかったし、ガルペのように、彼等を追って波浪の中に......
単語の意味
纏わる(まつわる)
首・頸・頚(くび)
纏わる・・・1.絡みつく。絡みついて離れない。まとわる。
2.関係や縁がある。「神社にまつわる伝説」
2.関係や縁がある。「神社にまつわる伝説」
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
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誤った考えを払いのける・頭から振り払うの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(いやな記憶が)まぶたの裏に 甦ってきた。その影像を追い払うように、彼は壁に頭を打ちつづけた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
ちらついてくる杉山の 痩せて 尖った頬や肩の輪郭を心の中から消し去ろうと努めた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
烈しく首をふり、吐き気のようにこみあげてきたこの不愉快な想像を無理矢理に抑えつけようとしたが、しかし抑えつけようと努力すればするほどその想像は意志とは無関係に浮んでくる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
父の言葉が彼の頭の中をちらと走り過ぎた。しかし彼は頭を左右に振ってこれらの言葉や姿を自分の心から振い落すようにしながら、親父の方に近寄って行った。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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思考力をすっかり内部へ追い込んでしまった
岡本かの子 / 母子叙情
雑念を振り払うように、からあげをかたまりのまま口に放り込んだ。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
夢想が、砂を混えたか細い流れのように、勾配がなくなると水溜まりの形で止まり、澱む
ジュール・ルナール / にんじん (1950年) amazon
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