音はなく、水底のように静かである。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:89% 作品を確認(amazon)
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静けさ・静寂
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前後の文章を含んだ引用
......痩せた頸の凹みは、たしかに私、田村一等兵である。 それでは今その私を見ている私は何だろう……やはり私である。一体私が二人いてはいけないなんて誰がきめた。 自然に音はなく、水底のように静かである。あれら丘も木も石も草も、すべてあの高い空間を沈んで来て、ここに、自然の底に落着いたらしい。神が空の高いところでそれを造り、ここまで沈めた。その巨大な体を縦に貫い......
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自分の声のひびきに、一種の不気味さを感じるほど、そこは静かである。
吉川英治 / 銀河まつり
空気の音がジーンと地虫のように聞こえる静寂
藤本 義一 / やさぐれ刑事 amazon
すべてが影のようにヒッソリと静り返っている。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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