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室内(空間)が静かの表現・描写・類語
ホテルの廊下や広間の床が、秋の淡い雲が写る鏡のように静か
川端 康成 / 掌の小説 amazon
講義をきく教室のような静謐な場所
円地 文子 / 朱(あけ)を奪うもの amazon
ざわめきが一瞬氷の世界に閉ざされたように凍りついて静まり返る
高橋 三千綱 / 涙 amazon
造り花の蓮華にふる日の光の音さえ聞こえるくらいしんと静まり返る
芥川 龍之介 / 邪宗門 (1977年) amazon
部屋の中はどこまでもしんとしていた。耳を澄ませると、その静寂にはいくつかの意味あいが含まれているように天吾には感じられた。ただ物音ひとつしないというだけではない。沈黙自体が自らについて何かを語っているようだった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
会場は真夜中の墓場のように静まりかえった。
井上 ひさし / ブンとフン amazon
大広間は森のように静かになった。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
吐息が聞こえるほど静か
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 amazon
テレビの音声がはっきり聞き取れるほど静か
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
置時計が時を刻む音だけが響く。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
しんとした気配はなんのバリアもない僕に容易にまとわりつき、浸透してゆく。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
診察室に入ると耳の奥がじんと震えるみたいに静かで、カルテをめくる音とか、ピンセットで清浄綿をつまむ音とか、ケースから注射器を取り出す音とか、そんなささやかな音しか聞こえないわ。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
衣擦れの音が、ドキッとするほど大きく響いた。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
相棒が用事で出ていってしまうと部屋は急にがらんとした。電気時計の針だけが音もなく回りつづけていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
家の中はあいかわらずしんとしていた。まるで防ぎようのない伝染病のように死の粒子が家じゅうに漂っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
空虚のような静寂が拡がった。
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
(切腹すること告げに帰宅した主人)家はひっそりとしている。ちょうど主人の決心を母と妻とが言わずに知っていたように、家来も女中も知っていたので、勝手からも厩 の方からも笑い声なぞは聞こえない。
森鴎外 / 阿部一族 青空文庫
煮えくり返るようなそうぞうしい階下の雑音の上に、おばけでも出て来そうに、女給部屋は淋しい
林芙美子 / 新版 放浪記 青空文庫
TVを消して彼は出ていく。突然室内は静寂に包まれる。
吉本 ばなな / キムチの夢「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
一歩一歩の歩みもはばかられるほどに静かな家だった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
壁掛け時計が時を刻む音だけがしていた。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
唐突に出現したのは、静寂だった。室内がそれに包まれる。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
病室は相変わらずしんと息を静めていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
病棟は不気味なほど静かだった。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
店内は音ひとつないほど静か
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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