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夜の訪れを前にして、蛍光灯に隅々まで照らし出された澄んだ静けさが、ひどく愛おしくて、その時間を壊してしまいたくなかった。
平野啓一郎「ある男」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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室内(空間)が静か
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前後の文章を含んだ引用
......い去られていた。 会計を待つ間も、彼は堅く口を結んだまま、何も言葉を発しなかった。 里枝も、口を開かなかった。何が起きているのか、まるでわからなかったが、ただ、夜の訪れを前にして、蛍光灯に隅々まで照らし出された澄んだ静けさが、ひどく愛おしくて、その時間を壊してしまいたくなかった。 大祐が次に店を訪れたのは、一週間後のことだった。 里枝は初めて、「いらっしゃいませ。」ではなく、「こんにちは。」という挨拶をした。大祐も、「こんにちは。」と応......
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蛍光(けいこう)
蛍光・・・1.蛍の光。ほたる火。
2.(物理学)ルミネセンスの一種。ある物体に光やエックス線を当てたとき、その物体が別の光を出す現象。また、その光。
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室内(空間)が静かの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
病室は相変わらずしんと息を静めていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
テレビの音声がはっきり聞き取れるほど静か
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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(風呂の中で音楽を聴きながら考える)意識の半分を空っぽにして休ませ、残りの半分で考え事をした。そしてダヴィッド・オイストラフの演奏するシベリウスの音楽は、主にその空っぽの領域を通り過ぎていった。そよ風のように広く開け放たれた入り口から入り、広く開け放たれた出口から出ていった。音楽の聴き方としてはあまりほめられたものではないかもしれない。《…略…》音楽を右から左に聴き流しながら、意識の空っぽではない方の半分でとりとめもなく思考を巡らせた。そういうとき、彼は対象を限定することなくものを考えるのが好きだった。犬たちを広大な野原に放つように、意識を自由に駆けめぐらせるのだ。どこでも好きなところに行って、なんでも好きなことをしてくればいいと彼らに言って、あとは放っておく。彼自身は首まで湯につかり、目を細め、音楽を聴くともなく聴きながらぼんやりとしている。犬たちがあてもなくはねまわり、坂道を転げまわり、飽きることなく互いを追いかけ合い、リスをみつけて無益な追跡をし、泥だらけになり草だらけになり、遊び疲れて戻ってくると、牛河はその頭を撫で、また首輪をつける。その頃には音楽も終わっている。
植え込みが臆病な動物の群れのようにざわめく
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
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