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足音・靴音の表現・描写・類語
足音がガランとした室内に楔（くさび）のように響きわたった
村上春樹 / 回転木馬のデッド・ヒート（タクシーに乗った男） amazon
息子が帰宅したのであることは、靴をぬぐ物音でわかった
星新一 / エヌ氏の遊園地 amazon
夜の塵に覆われたまま静まりかえっている路地に、私たちの足音だけが高かった
三浦哲郎 / 忍ぶ川 amazon
足音が、びろうどの上でも踏むように、軽くしとしとと地面に落ちる
谷崎 潤一郎 / 痴人の愛 amazon
湖水に降る雨の音のように、魂に道行く人々の足音が降り注ぐ
川端 康成 / 掌の小説 amazon
風の向きでときどき耳に立つ遠くの町の群衆の足音が、潮でも寄せて来るよう
徳田 秋声 / あらくれ amazon
乱軍のような足音が甲板に沸き立つ
本庄 陸男 / 石狩川 amazon
木製の人形が歩いているような足音
原田 康子 / 挽歌 amazon
雨音の底を嘗（な）めるようにサンダルの音が近づいてくる
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
スチール机の硬さを音にしたような靴音
中沢 けい / 野ぶどうを摘む amazon
音が出るところに、尖った釘が一本一本打ち込まれていくような靴音
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
靴音がブツブツと点線のようにつながりながら、玄関を出て、道路の向こうへ伸びていく
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
靴音が、夜の闇を歩く獣のようにひたひたと低い音で鳴る
中上 健次 / 枯木灘 amazon
ゴム底の靴音が、吸いつくような音をたて
安部 公房 / 第四間氷期 amazon
粘りつくようなズックの靴音をひきずりながら
安部 公房 / 第四間氷期 amazon
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