靴音が、夜の闇を歩く獣のようにひたひ... | 足音・靴音の表現・描写・類語｜小説の言葉集

TOP > 感覚表現 > 音の響き > 足音・靴音

靴音が、夜の闇を歩く獣のようにひたひたと低い音で鳴る

中上健次 / 枯木灘　作品を確認（amazon）

この表現が分類されたカテゴリ

足音・靴音

しおりに登録する

前後の文章を含んだ引用

no data

ここに意味を表示

足音・靴音の表現・描写・類語（音の響きのカテゴリ）の一覧ランダム５

（人けのない博物館に響く足音）そのカッタン、コットンいう響きが高い天井に反響し、一層退屈な、そして空虚な静けさを感じさせる。その辺に掛けられた古い掛け物の絵までが、変に押し黙って、まわりから凝じっとこっちを見ているように謙作には感ぜられた。彼は親しみ難い、何か冷たい気持でそわそわと急ぎ足にそれらの絵を見て廻った。

直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ足音・靴音閑散・人気（ひとけ）がない博物館

スチール机の硬さを音にしたような靴音

中沢けい / 野ぶどうを摘む　amazon

玄関のドアを開けて外へ出て、少しすれば階段を降りてゆくかかとの低い音がどててんと部屋に響いた。

川上未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ足音・靴音階段をのぼる・おりる

猫のように足音を忍ばせる

のしのし歩く

このカテゴリを全部見る

「音の響き」カテゴリからランダム５

（盲目の女が奏でる暗く力強い三味線の音調）黄色い電灯の光が、三味線の音とともにじわじわ薄暗くなっていった。一滴だと透明なのに、むつみ合うと鉛色になる――盲目の女の手首の一振り一振りは、越前の海の雫に似て、この肌寒い部屋の空気をいっそう暗い冷たいものに変えていった。

宮本輝 / 螢川「螢川・泥の河（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ音楽演奏する・楽器を鳴らす

夜中になっても人が何時までもそうぞうしく出はいりをしている。

林芙美子 / 新版　放浪記

（大きな音に）気が散ったといった様子で窓に目を向けた。

平野啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録　amazon

それきり声は途絶えた。不思議な静寂が、薄暗い舟の中にこもっていた。

宮本輝 / 泥の河「螢川・泥の河（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ静けさ・静寂黙る・沈黙

（颯爽と歩く）ピンのように尖った靴を綺麗に鳴らしてサユリは歩く。

山田詠美「新装版　ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録　amazon

「歩く・歩き方」カテゴリからランダム５

足音も荒く奥へ寝に入ってゆく

向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ感情のこもった歩き方怒りによる体の反応、リアクション

まるで風にでも運ばれて行くように、妙に危っかしい足取り

井上靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録　amazon

あっちへよろよろ、こっちへよろよろ

どこへ行こうと云うあてもないのだ。二円ではどうにもならない。

林芙美子 / 新版　放浪記関連カテ貧乏・お金がないうろつく・さ迷う・放浪する

（広い庭を）遊覧の人々は、三々五々小径（こみち）を設計の模様に従って歩き廻り、眺め廻っていた。僅かに得た人生の須臾（しゅゆ）の間の安らかな時間を、ひたすら受け容（い）れようとして、日常の生活意識を杜絶（とぜつ）した人々がみんな蝶にも見える。

岡本かの子 / 母子叙情関連カテ庭・縁側・ベランダ散歩

同じカテゴリの表現一覧

音の響きの表現の一覧　

警報・ブザー

同時に聞こえる複数の音

騒がしい・ざわめき

音（声）を聞く、聞こえる

祭りばやし

BGM・背景音楽

オーケストラ・交響楽団

耳をふさぐ・聞こえなくする

聴く・耳を傾ける

こだま・やまびこ・反響する

楽譜・五線譜

不快な音（雑音・ノイズ）

心地いい音・澄んだ音

爆音・大きな音

よく聞こえる

就寝前に聞こえる音

川の音(せせらぎ)

地鳴り・地響き・地震の音

雷の音・雷鳴

笛・管楽器・吹奏楽器

クラクション・警笛

室内の機械音（単調な連続音）

電話の音・電話が鳴る・着信

草木のざわめき

ものが擦れる音

金属音・鋭い音

波の音・潮騒

空耳・幻聴

銃声・発砲

静けさ・静寂

足音・靴音

外から聞こえる音

高音・高い音

低音・低い音

鳴り響く・轟く

きれいな音

小さな音・不鮮明な音

いつもより周囲の音が大きく聞こえる

太鼓・ドラム・打楽器

ピアノ・鍵盤楽器

ギター・バイオリン・弦楽器

耳を澄ます・聞き耳を立てる

音が消える・聞こえなくなる

軋み（きしみ）

その他の音

重い音（低く大きな音）

脳に直接語りかける

室内(空間)が静か

嵐の前の静けさ

ひっそりと佇む

余韻・残響

こもった音

歩く・歩き方の表現の一覧　

感覚表現大カテゴリ

表現の大区分

感情・気持ち

食べ物・おいしさ

人物・体のパーツ

感覚・五感

風景・情景

単語の意味と単語が使われた文章

比喩表現だけ取り出す

カテゴリ別表現の言葉辞典

日本語表現インフォ TOPへ

ＴＯＰ｜お問い合わせ・不具合の報告｜運営元情報

日本語表現インフォ(小説の言葉集)