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図書室にはまた、じんとしみ込んでくるような静けさが戻ってきた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
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室内(空間)が静か
図書館・図書室・書斎
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前後の文章を含んだ引用
......くわざわざ返しにくる気になったわね。ご苦労さま。」 司書はそう言いながら、本を持ってカウンターの奥の小部屋へ入っていった。 わたしたちの会話が終わってしまうと、図書室にはまた、じんとしみ込んでくるような静けさが戻ってきた。ヘッセを読んでいる詰め襟の男の子の横顔が、かげりはじめた陽の光に染まっていた。ほっそりした輪郭が、揺らめいて見えた。 そう思うと、何か取り返しのつかないことをし......
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室内(空間)が静かの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
相棒が用事で出ていってしまうと部屋は急にがらんとした。電気時計の針だけが音もなく回りつづけていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
茶の間はみじんこが沈むようにぴったりと静まる。
幸田 文 / 流れる amazon
空虚のような静寂が拡がった。
宮本百合子 / 伸子
扉の向こうから子供たちの寝息が聞こえてきそうなくらい、静かだった。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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図書館・図書室・書斎の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(静かな図書館での話し声)わたしたちの声は、しんとした空気を突き抜けて天井にぶつかった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
大図書館は壮大な代り、内部が議事堂のようでひどく落着きにくかった。
宮本百合子 / 伸子
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「店・施設」カテゴリからランダム5
(夜の病院)まだ八時前だというのに外来受付の明かりが消されてしまった待合ホールは、薄暗い蛍光灯の中、古びたベンチが並んでいる。 昼間、ここで百人を超す人々が順番待ちをしていたとは思えないほど狭い。 人々の姿が消え、夜間の待合ホールに残されているのは、古びたベンチと、カラフルなペンキで床に示された各病棟への矢印だけだ。 ピンク色の矢印は産婦人科へ。黄色い矢印は小児科へ。そら色の矢印は脳外科へ。 薄暗い蛍光灯の下、カラフルな矢印だけが華やいで見える。カラフルな矢印だけが場違いに見える。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
「音の響き」カテゴリからランダム5
押しつけられるような重たい音の落下
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
それを、兵部 の独 り語 のように、外の男は、そら耳にうけて、じっと、暗い川波を見つめていた
吉川英治 / 無宿人国記
声は雷 のように、階の上から響きました。
芥川龍之介 / 杜子春
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