一歩一歩の歩みもはばかられるほどに静かな家だった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:88% 作品を確認(amazon)
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室内(空間)が静か
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前後の文章を含んだ引用
......女は勲が恐縮するほど丁重に応じてくれた。疲労の色が濃い彼女にこれ以上気を遣わせるのも気が引けたので、勲は的場邸で一人にしてもらった。 一通り部屋を見て回ったが、一歩一歩の歩みもはばかられるほどに静かな家だった。この家には三つの魂が休んでいる……そう考えると、魂というのは何とも静かな存在なのだなということを思ったりする。彼らは何を問おうとも答えてはくれない。勲が自力で答......
単語の意味
憚る(はばかる)
憚る・・・遠慮する。ためらう。
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家の中はあいかわらずしんとしていた。まるで防ぎようのない伝染病のように死の粒子が家じゅうに漂っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
柱時計が止まったままなので、家の中は物音ひとつなかった。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
はるか前方の書記席でとり落とした鉛筆の音が傍聴席の隅までとどくほど、寂としている
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
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あたりは深山のようにしーんとしていた。
有島武郎 / 或る女
コンサートが終わった。ほのかに酔っているような、しあわせな心地だった。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
声だけが空にふわふわ漂ったような静寂
本庄 陸男 / 石狩川 amazon
チェロの音は激しく舞い上がった
高樹のぶ子 / その細き道(遠すぎる友) amazon
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