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(声は)一筋のしなやかな水流となって耳の管をすり抜け、鼓膜を震わせ、(鼻と耳が交差する)秘密の洞窟の扉をノックした。闇に響く振動は長く余韻が消えなかった。
小川 洋子 / 仮名の作家「口笛の上手な白雪姫」に収録 ページ位置:80% 作品を確認(amazon)
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音(声)を聞く、聞こえる
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前後の文章を含んだ引用
...... 最初の一ページを読み終わらないうちにすぐ、私はその重大な事実に気づいた。彼の声はいつも以上に親密さを増し、温かみを含み、どこかしら恥じらいも帯びていた。それは一筋のしなやかな水流となって耳の管をすり抜け、鼓膜を震わせ、秘密の洞窟の扉をノックした。闇に響く振動は長く余韻が消えなかった。「ええ、分かりますとも。もちろんです」 彼の意図を受け取った合図に、私は踵の瘡蓋をはがし、それで本の扉に血判を押した。 主人公は内気なセールスマンだった。町から......
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余韻・余韵(よいん)
余韻・余韵・・・1.余(あま)った韻(いん[=似たような響き])。余った音。鐘をついた後などにある、音が鳴り終わった後にも残っている響き。「韻」と「韵」はどちらも訓読みで「ひび(き)」と読め、「音」を意味する字。「余音」とも書く。余響(よきょう)。
2.1が転じて、事が終わったあとも残る風情や味わい。また、詩文などで言葉で直接あらわされていない趣(おもむき)。余情(よじょう)。
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声は、私の鼓膜をつんつんと突いてきた。
朝井 リョウ / 破りたかったもののすべて「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
電車が走り過ぎていった。遮断機の音が風に乗って彼らの頭上を舞っていた。
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
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雨の日も天気の日も、まるでホラ貝が鳴っているように殷々(いんいん)と海が鳴っていた。
林 芙美子 / 耳輪のついた馬「風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)」に収録 amazon
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