(刀で切りつけた死体を穴まで)引きずっていった。その穴まで血潮が、まるで 一 刷毛、線を描いたように地面に長く続いていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:60% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
出血・流血
血痕
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......が──この静寂とは一見、同じようだが本当は全く違っていた──司祭の心に甦った。片眼の男の死体が光の白く照りつける地面にうつ伏せに倒れ、番人が片足を無造作に穴まで引きずっていった。その穴まで血潮が、まるで一刷毛、線を描いたように地面に長く続いていた。あの処刑を命じたのはこの柔和な顔をした男だとは司祭にはどうしても思われない。「パードレは、いや、今日までのパードレたちは」筑後守は一語一語、区切って言った。「ど......
単語の意味
血潮・血汐(ちしお)
血潮・血汐・・・1.流れ出る血。潮が押し寄せるように流れ出る血。ドクドクと迸(ほとばし)る熱い血。
2.体内を流れる血。激しい情熱や感情のたとえ。
2.体内を流れる血。激しい情熱や感情のたとえ。
ここに意味を表示
出血・流血の表現・描写・類語(骨・内臓のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
血痕の表現・描写・類語(骨・内臓のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(血痕は)、窓をあけると同時に飛び翔った蝶が、窓枠に残して行った鱗粉のようなものにすぎなかった
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
このカテゴリを全部見る
「骨・内臓」カテゴリからランダム5
幾ふさの葡萄 を胸につぶしたように、白い肌は、血に塗りつぶされた。
吉川英治 / 野槌の百
鹿の角に似た第四肋骨がもぎとられ
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
心臓が一足毎に無気味にピンピン蹴 るようにはね上った。
小林多喜二 / 蟹工船
血は乾いて、壁土のように、白い皮膚にこびりついていた。
開高 健 / 裸の王様 amazon
同じカテゴリの表現一覧
骨・内臓 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ