(発射一分前のロケット)ロケット基底部 辺りから、揮発する液体水素が、白い布のようにたなびいていた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
ロケット・宇宙船
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......く様々な思念の破片を振り払った佃の耳に、再びカウントダウンの声が戻ってきた。 四十五、四十四……。 発射一分前を切っている。撮影角度を変えたモニタでは、ちょうどロケット基底部辺りから、揮発する液体水素が、白い布のようにたなびいていた。 カウント三十二、三十一……。 カウントダウンの音はまるで佃の頭の中で鳴り響いているかのようだ。「ウォーターカーテン散水開始」 アナウンスの声がして、モニタの中......
単語の意味
揮発(きはつ)
靡く(なびく)
揮発・・・常温で液体が気体になること。
靡く・・・1.草や藻、布などの長くて軟らかいものが、水や風の流に従って横に動く。
2.権力者の意思や命令に従う。また、女性が男性の言うことを受け入れる。
2.権力者の意思や命令に従う。また、女性が男性の言うことを受け入れる。
ここに意味を表示
ロケット・宇宙船の表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
セイレーンはオレンジ色の炎を噴射し、同時にもうもうたる白煙を舞い上げると、総重量三十トンのロケットを射点から浮かび上がらせた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
(ロケットの打ち上げ。ロケットエンジンから)オレンジ色の閃光が噴き出し、四基の補助ロケットエンジンに守られたロケットがふわりと浮き上がった。 バリバリッという紙を引き裂くような音が空気を振動させ、轟音とともに全長五十六メートルのロケットを天空へと持ち上げていく。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
(ロケットエンジンの燃焼テスト。ロケットエンジンの)銀色のスカートが、轟然と噴き出した白煙と炎にまみれたのはそのときだ。 モニタが映し出しているその光景は、無音だ。その中でエンジンだけが生命を吹き込まれ、猛然と炎を噴出し、巨大なエネルギーを消費している。無声映画を観ているような不思議な光景の中で、燃焼時間の自動カウントだけが続いていた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
白い軌跡を描き、オレンジ色の炎の固まりとなったロケットは、あっという間に低く垂れ込めた雲を突き破り、視界から消え去っていった。 そしていま──。 遥かに、エンジンの轟音だけが、かすかにきこえる。 それはまるで、モノトーンが佃たちに残した別れの言葉のようだった。 一陣の強風がロケットの軌跡を 薙ぎ、かき消した。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
(ロケットエンジンは)成層圏に向かって全力で燃焼し続けている。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「乗り物」カテゴリからランダム5
有島武郎 / 生まれいずる悩み
他の誰かが押したのだろう、ブザーが鋭く響き、ボタンがピンク色に灯った
原田宗典 / すれちがうだけ「しょうがない人」に収録 amazon
職工達と逃げたランチの間は 只一筋の白い水煙に消されてしまう。
林芙美子 / 新版 放浪記
同じカテゴリの表現一覧
乗り物 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ