胸をかすめるように恐怖が走った。 | 怖い・恐怖の表現・描写・類語｜小説の言葉集

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胸をかすめるように恐怖が走った。

山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録　ページ位置：71%　作品を確認（amazon）

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怖い・恐怖

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前後の文章を含んだ引用

......で現われるのか？　そんなことを考えているのは異様なことだったが、私の体験したことを反芻すれば、そのような予想はむしろ自然なことにも思えた。　その一方で時折はまた胸をかすめるように恐怖が走った。もうこれで睦子にえないかもしれない、という不安である。　すると孤独感が耐えがたいほどに私を襲うので、私はそうした予感をなるべく意識にのぼらぬように制御していた......

単語の意味

胸（むね）

胸・・・１．体の前面で、首と腹との間の部分。また、その内側にある心臓や肺臓、胃などの内臓。
２．（胸に宿るとされている、）心。想い。心中。
３．乳房（ちぶさ）。おっぱい。

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鳩尾が冷たくなるような恐怖感と少しも矛盾しない怒りが、喉に酸っぱく込み上げてくる。

沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録　amazon関連カテ怒る・いかり怖い・恐怖

いい気持ちがしない

関連カテ怖い・恐怖気味が悪い

私は内心びくびくしていた。《…略…》より本能的な、卑小感だった。明らかに自分より強大なものに出会った野生動物が無条件に抱くであろう、逃走への欲求のような。

吉本ばなな / 新婚さん「とかげ (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ怖い・恐怖オーラ・貫禄がある人

関連カテ怖い・恐怖とても怖い不安・怯え・恐怖の表情不安になる

本能的恐怖が心を襲ってきたが、戸田はしばらく、我慢していた。すると小波でも引くようにその恐怖は消え、自分でもふしぎなほど落ち着いてくる。

遠藤周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録　amazon関連カテ怖い・恐怖荒れた気持ちが穏やかになる

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母は恐怖から泣きそうな表情をした。

志賀直哉「暗夜行路 (講談社文庫)」に収録　amazon

そのとき自分を襲った感情は、怒りでも無く、嫌悪でも無く、また、悲しみでも無く、もの凄（すさ）まじい恐怖でした。それも、墓地の幽霊などに対する恐怖ではなく、神社の杉木立で白衣の御神体に逢った時に感ずるかも知れないような、四の五の言わさぬ古代の荒々しい恐怖感でした。

太宰治 / 人間失格

あまりの恐怖で目をふさぐことさえできない

関連カテとても怖い恐怖を感じたときのリアクション

恐怖が激しく胸の底で蠕動する

関連カテとても怖い動悸・胸がドキドキ・心拍数が上がる

悪夢のように忌まわしい恐怖

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胸で恐怖を感じるときの表現・描写・類語（恐怖・不安のカテゴリ）の一覧ランダム５

突然どこから飛び込んで来たのか知れない不快の念のために葉子の胸はかきむしられた。

有島武郎 / 或る女

何かしら軽い、けれども深い胸の動悸を、心の奥底に感じさせられた

夢野久作 / ドグラ・マグラ

黒い雲のように不安と恐怖とが胸にひろがりはじめた。

遠藤周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録　amazon関連カテ怖い・恐怖不安になる

長い頸（くび）を斜に突き出し丸く背を曲げて胸を凹（へこ）ましている。まるで病人のようである。

梶井基次郎 / 温泉

（助かるばい。助かるばい）　勝呂の胸の鼓動も心の呟きも速度をました。

遠藤周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録　amazon

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踏み出したいのに恐くて踏み出せない子供のように、躊躇する

（不審者に）半狂乱になったように吠えたてている。

翔田寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録　amazon関連カテ不審・疑う・信用できない犬が吠える、威嚇する・咆哮

関連カテ嫌い憂鬱・気分が晴れない悩む・困る飽きる・冷めている嫌悪感・嫌な感じがする

みぞおちに氷の棒が通るような感じ

声にならない悲鳴をあげる。

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首を縮こめる（すくめる）

身を寄せ合う

恐怖、不安な目・怯えた瞳

（緊張や寒さで）体が強ばる

血の気が引く

（驚きや恐怖で）飛び上がる

眉間のしわを寄せる（眉のひそみ）

腰が抜ける

猫背・背中を丸める

戦慄・恐怖で震える

（恐怖や緊張で）身がすくむ・体が動かない

恐怖を感じたときのリアクション

驚きや恐怖による寒気・ひやり

鳥肌が立つ

恐怖でためらう

視線をそらす・顔を背ける

不安・怯え・恐怖の表情

疑いの表情

意識を失う（気絶・失神）

息苦しい・呼吸ができない

嘔吐・吐き出す

動悸・胸がドキドキ・心拍数が上がる

現実逃避・現実から目を背ける

悲鳴を上げる・悲痛な叫び

悪寒（恐怖、発熱によるさむ気）

萎縮・体を縮める

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顔色が悪い・顔が青ざめる

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