TOP > 風景表現 > 家・建物 > 店・建物の佇まい・外観
白堊(はくあ)が、ゴミゴミした黝(くろ)い甍(いらか)の上に聳(そび)え立っていた。それは、早春の土を破った、草の芽のような力を感じさせた。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
店・建物の佇まい・外観
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
白堊・白亜(はくあ)
甍(いらか)
早春(そうしゅん)
草の芽(くさのめ)
土(つち)
青黒・黝(あおぐろ)
甍・・・1.瓦で覆われた屋根。また、その瓦。
2.屋根の頂上の部分。
2.屋根の頂上の部分。
早春・・・春の初め。2月から3月初めのころ。初春。浅春(せんしゅん)。
草の芽・・・萌え出た草の若芽。
土・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
ここに意味を表示
店・建物の佇まい・外観の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
それは、円柱形の塔を中心にして左右対称に翼を広げた形の、大きな建物だった。その明瞭な輪郭は網膜にはりつき、いくら走っても近づいてこないような錯覚を呼び起こした。わたしは、誰の目にも確かに美しく映っていながら、決して近寄ることのできない幻の城があったという童話を思い出した。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
十二月の雨に濡れた三本脚の黒犬みたいに哀しげ(なホテル)
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
シャッターが古びた厚紙のようにそりかえる
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
華やかな色彩が童話風に輝く菓子屋
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
このカテゴリを全部見る
「家・建物」カテゴリからランダム5
弟の家から辻を一つ越した二三軒先のくすんだ感じの店
梶井基次郎 / のんきな患者
うすよごれのした人間が蠅のようにたかっている屋台
石川 淳 / 焼跡のイエス (1949年) amazon
同じカテゴリの表現一覧
家・建物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ