生物の体温を持った、厚ぼったい風
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:52% 作品を確認(amazon)
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暖かい風・熱い風
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......えた。 私はとにかく「さよなら」といって彼等を見棄てた。足を早めて先に行った伍長達を追ったが、なかなか追いつくことは出来なかった。二三 雨 それから雨になった。生物の体温を持った、厚ぼったい風が一日吹き続けると、雨が木々の梢を鳴らし、道行く兵士の頭に落ちて来た。レイテ島は雨季に入ったのである。 草の間を火山礫が平らかに埋めた道は、うっすら水がたまって......
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わきあがってきた暖かい風に、下半身が欲望に開くときのようにほてる
加賀 乙彦 / フランドルの冬 amazon
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西風がわずかに乾いた砂をさらさらと掃くようにして吹いている。
長塚 節 / 土 amazon
風が、ほつれ毛を弄ぶように襟元をくすぐる
谷村 志穂 / ハウス amazon
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