日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

顳顬こめかみに血汐が押し寄せ、後悔が全身をだるくさせてきた。

宮本輝「道頓堀川（新潮文庫）」に収録　ページ位置：29%　作品を確認（amazon）

この表現が分類されたカテゴリ

しおりに登録する

前後の文章を含んだ引用

......醒まし、寝ぼけて押し入れのほうへ走って倒れた。その政夫の小さな尻を見たとき、武内は鈴子の横腹を蹴った自分の力が、限度をはるかに超えたものであったことに気づいた。顳顬に血汐が押し寄せ、後悔が全身をだるくさせてきた。泣こうか泣くまいか思案しているような顔つきであたりを見廻している政夫を抱きあげて、武内は、「もうええ、もうええ、もう終わった」　と言った。政夫をあやす言葉でもあ......

単語の意味

血潮・血汐（ちしお）

顳顬・蟀谷（こめかみ）

血潮・血汐・・・１．流れ出る血。潮が押し寄せるように流れ出る血。ドクドクと迸（ほとばし）る熱い血。
２．体内を流れる血。激しい情熱や感情のたとえ。

顳顬・蟀谷・・・頭蓋の側頭部のあたり。耳の上で、目のわき、髪の生え際のところ。この部分には下顎骨につく側頭筋があって、歯をかみしめると動く。米を噛むと動くところ（米噛）だからいう。顳顬（しょうじゅ）。

ここに意味を表示

後悔するの表現・描写・類語（悔やむのカテゴリ）の一覧ランダム５

悔恨の念に捉えられる