(冷凍庫に冷やしていたウォッカの)壜 についた霜が、握りしめた手のかたち通りに水になって垂れた。
平野啓一郎「ある男」に収録 ページ位置:13% 作品を確認(amazon)
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霜(しも)
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前後の文章を含んだ引用
......たウォッカを手に窓辺の椅子に腰かけた。いつも詰められるだけ食べ物が詰まっている冷凍庫の中で、このフィンランディア一本分のスペースが、常々、妻の小言の種だった。 壜についた霜が、握りしめた手のかたち通りに水になって垂れた。グラスに注いだウォッカは、とろみがつくほどによく冷えていて、口の中に甘い熱のような刺激を広げた。鼻を抜ける匂いに、子供の頃に、初めて「アルコール」というものを意......
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霜に打たれてちりちりと枯れはてた草木
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
凝固するような霜の夜が蒼ざめてくる
本庄 陸男 / 石狩川 amazon
踏むとぎしぎし抵抗してから不意にあっけなく崩れる霜柱
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
閉めきった温かい部屋の中にいても、雪が降ってきた気配を感じることができた。静かであればあるほど、しんしんと迫ってくる音を聞くのである。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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