(昨夜のセックス)アルコールに 宿酔 があるように恋にも酔いの名残りがあるのかもしれない。昭子は体のふしぶしに昨夜の恋を残していた。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
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セックス
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前後の文章を含んだ引用
......隅に一つだけ須藤の借りた部屋がある。 ブザーを押し、答より先にノブを廻すとドアがあいた。「やあ」 須藤が奥から顔を出し、片手で錠を掛けながら昭子の腰を抱いた。 アルコールに宿酔があるように恋にも酔いの名残りがあるのかもしれない。昭子は体のふしぶしに昨夜の恋を残していた。 それが、ほんの唇の一触れで新しい酩酊となり、カッと全身の血を燃え立たせた。「遅かったね。心配したよ」「ごめんなさい」「ご飯は?」「食べたくない」「コーヒーは?......
単語の意味
体(からだ)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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セックスの表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
その時の性愛は、十代の男女のように烈しく、純粋に烈しい分だけ、ある意味では健康的だった。余計なことを考えずに、ひたすらぶつかり合うような交わり方だった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(十数年ぶりの恋とセックス)性の営みは遠い昔、夫と呼んだ男と日常の儀式のように交わしたことがあった。苦痛というほどではなかったが、それほど甘味なものでもなかった。それから十数年、体の底で熱い熔岩がいつか噴き出す日を待って静かに 脹らみフツフツとたぎっていたのだろうか……。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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恋愛・恋する・恋心の表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
「純愛」「恋の奴隷」「愛は盲目」。クラウスの中で、死語とされていた言葉が徐々に息を吹きかえして行く。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
不安な恋情を複雑に搔き立てた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
僕はあの令嬢の前へ出ると、何となく一種の感に打たれて、当分のうちは詩を作っても歌を詠 んでも愉快に興が乗って出て来る。この集中にも恋の詩が多いのは全くああ云う異性の朋友 からインスピレーションを受けるからだろうと思う。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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「お帰りなさい。」 「ただいま。」 どんなにありふれた言葉でも、純が口にすると耳の奥までしみ込んでくるような気がした。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
蝶の羽ばたきのように軽やかで可憐な愛撫
松浦理英子 / 親指Pの修行時代 amazon
言葉は一言も交わされない。ベアールは両目を大きく開け放ったまま、喘ぎながら男を受け入れ、虚空を凝視している。その、黒い湖面を思わせるような大きな瞳がみるみるうちに潤み始める。半開きになった唇も濡れている。汗のせいで、頰も小鼻の脇も額も顎も、何もかもが濡れている。まるで水の中で見る女の顔みたいだ。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
あの人は私をおりの中のゴリラみたいに閉じ込めておきたいだけなのよ!
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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