(手術を終えた)赤児は疲れから、よく 眠 入っていたが、その顔は眉間に八の字を作り、頰はすっかりこけ、頭だけがいやに大きく、 恰 で年寄りの顔だった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:68% 作品を確認(amazon)
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疲れた顔
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前後の文章を含んだ引用
......た」K医師は顔を挙げずに云った。「…………」「食塩注射と酸素で、どうか取止めましたが、然しよく堪えて下さいました」 謙作はK医師に代って、酸素をかけてやった。 赤児は疲れから、よく眠入っていたが、その顔は眉間に八の字を作り、頰はすっかりこけ、頭だけがいやに大きく、恰で年寄りの顔だった。赤児は眼を閉じたまま急に顔中を皺にして、口を開く。苦痛を訴えるには違いないが、もう全く声がなく、泣くとも云えない泣き方だった。それを見ると、これが助かるとはとて......
単語の意味
眉間(みけん・びかん・まゆあい)
眉間・・・眉(まゆ)と眉の間。額の真ん中。
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濃い隈と窪んだまぶたのせいで鏡のなかの顔が急に痩せ細って見えた。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
岡本かの子 / 金魚撩乱
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燐火のような青白さ
夢野久作 / あやかしの鼓
顔は異様に長く、まるで馬か 山羊 のようだった。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
すっかり痩せこけてしまって、見違えるようだ。
吉川英治 / 治郎吉格子
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