蒔野は、淡々と語ってはいたが、急に目の焦点を失って、しばらくグラスの中の氷を見つめていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:61% 作品を確認(amazon)
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会話の間を取る
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前後の文章を含んだ引用
......の前まで歩いて行くことはある。けど、そこで眺めてるだけ。手が伸びないんだよ、どうしても。」「そう、……大変だろうけど、蒔ちゃんなら、また弾けるようになるよ。」 蒔野は、淡々と語ってはいたが、急に目の焦点を失って、しばらくグラスの中の氷を見つめていた。そして、曖昧に笑ってみせた。「せっかく久しぶりに会ったのに、湿っぽい話になってしまって悪いね。」「ううん、全然。」「何とかしないとな、とは思ってるんだよ。俺にも......
単語の意味
淡淡・淡々(たんたん)
淡(たん)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
淡淡・淡々・・・1.落ち着いて感情の起伏があまりなく見える。言動に無駄がなく、あっさりしている。「淡々と仕事をこなす」
2.色や味などが淡白。しつこくなく、あっさりしている。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
2.色や味などが淡白。しつこくなく、あっさりしている。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
淡・・・淡いこと。味や色が濃くないこと。あっさり。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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反応があるまで、数秒の間が挟まった。
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