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按摩は話に気をとられると、段々弱くなった。 「もう少し強くやってくれないか」 按摩は急に強くし出した。ちょうど水車の 杵 が米をつくように肩の上でぐりぐりと乱暴に 臂 で肉をつき下ろした。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:23% 作品を確認(amazon)
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鍼灸師・整体師・マッサージ師
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前後の文章を含んだ引用
......四国では道後の湯、讃岐の金刀比羅、高松、屋島、浄瑠璃にある志度寺などの話を聴いた。彼は東京からの夜着その他の荷の着くまで一週間程、どこか旅してもいいと考えた。 按摩は話に気をとられると、段々弱くなった。「もう少し強くやってくれないか」 按摩は急に強くし出した。ちょうど水車の杵が米をつくように肩の上でぐりぐりと乱暴に臂で肉をつき下ろした。「何と云う流儀だね?」「長崎の緒方流と申しやんすけん」 彼は前日新橋で別れて来たハイカラな緒方と、この薄ぎたない按摩の緒方流とで、何と云う事なし、一人微笑した。......
単語の意味
按摩(あんま)
按摩・・・1.手で按(おさ[=押さ])さえ、体を摩(さす)ること。体をたたいたり揉(も)んだりすることで血液の循環をよくし、コリや疲労を解消するやり方。また、それを職業とする人。マッサージ(師)。
2.(1が盲人の仕事だったことから)俗に、盲人。
2.(1が盲人の仕事だったことから)俗に、盲人。
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肩のツボを 圧されると思わずウウ、と声が漏れる。ベッドの端に正座した陣治は黙り込んだまま指の位置をずらしていく。はじめからツボというものがあるのではなくて、陣治の指がたまたま触れたところにツボが生まれる感じだ。そんなに凝っていないと思っていても、実際に揉まれてみると、身体が抱え込んでいる凝りの深さに毎回改めて驚かされる。今日のように力を込めて圧したりつかんだりしてほしい日もあれば、柔らかくさすってほしい日もある。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
マッサージへかかる前に、マティーニのような酒をのむのも、私自身の躰の仕組みをわきまえているからである。こうしたほうが二倍も三倍も、私の躰にはマッサージが効くのだ。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
唇が半開きになって、顔に押し当てた枕カバーに唾液の染みがひろがる。パジャマにしている伸びたジャージを着て、ベッドの上にうつ伏せに身体を投げだしている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「職業・仕事」カテゴリからランダム5
大きな風呂敷包みを背負って全国津々浦々を行商人のように歩く
有吉 佐和子 / 三婆 amazon
玉の緒で炊 き上げたような飯を食って一生を過ごして行かねばならぬ漁夫の生活
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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