一片の肉が焼き海苔二枚分ほどの大きさで、その半分が脂肪だから、一口、口に放り込んだときの脂肪の量は相当なものになる。その大量の脂肪が、口の中であっという間に溶ける。水のように溶ける。口の中が脂にまみれることなく、舌にまとわり付くこともない。

煮込めば煮込むほど味わいを増す野趣満天のくま鍋

熊肉を煮込んだ鍋は、脂肪が多いけどしつこくなく、肉は、歯ごたえがあるけど、筋が残らないさっぱり味。豚肉を濃くしたような味。

越冬前の熊だから、熊肉は白い脂身の多い赤肉

濃厚なくま肉のダシがにじみ出た汁。すじ肉の食感はよく煮込んだ牛すじにも似ている。

切り口がザクロのように開いた肉

馬肉は、牛肉、豚肉、鶏肉のように世界中で大量消費されているわけではない

鹿肉は、牛肉と比べて、やや赤みの強い色をしている。空気に触ると、さらに赤みが増のは、鹿肉が鉄分を豊富に含んでいるからだ。

炭火で焼くとこんがりと香ばしくて、肉のうまみがいやに増す

歩いていたら肉の焦げる匂いに鼻をくすぐられた。串に刺さった大きな肉塊が火に焙られている。その前に立っているだけで思わず生唾が湧いてきてしまう。