若葉ちゃんの家は、紅茶と玄関のラベンダーの匂いが微かにして、家の匂いしかしない私や信子ちゃんの家とは、少し違うという感じがする。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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室内の雰囲気
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前後の文章を含んだ引用
......く手を振ったみたいだった。淡い墨汁が流れ出たような夜の中で、伊吹の黄色いTシャツが、そこだけ昼間みたいに、街灯の光を吸い込んでゆらめいていた。 三丁目の奥にある若葉ちゃんの家は、紅茶と玄関のラベンダーの匂いが微かにして、家の匂いしかしない私や信子ちゃんの家とは、少し違うという感じがする。 私たちは放課後、ランドセルを家に置き、若葉ちゃんの家に集まってお人形遊びをしていた。夏には外でバドミントンをすることもあるけれど、少し肌寒くなってからは、お人......
単語の意味
若葉(わかば)
若葉・・・芽を出したばかりの葉。とくに、初夏の木々のみずみずしい葉。新葉(しんば)。
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ニの部屋はものが少なくきちんと片付いている。おしゃれなインテリアは皆無で、では無機質な部屋かといえばそうではなくて、たとえるなら妻に先立たれて一人でなんでもできるようになったおじいちゃんの部屋、もしくは入所十年目の模範囚の部屋といった感じだ。
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
十二畳ほどの二方硝子窓の洋間に畳が敷詰めてある。
岡本かの子 / 雛妓
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私の部屋はいい部屋です。難を云えば造りが薄手に出来ていて湿気などに敏感なことです。
梶井基次郎 / 橡の花
(部屋)まわりは分厚いコンクリートの壁にかこまれているために、なかに坐るとまるで塔か煙突の中にいるようだ。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
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