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風呂場のドアを開けた。木枠にガラスをはめ込んだドアが、まるで薄いトタンのように大きくしなり、大げさな音を立てる。《…略…》再び閉められたドアが、割れそうなほどガシャンと音を立てた。
吉田修一「悪人」に収録 ページ位置:25% 作品を確認(amazon)
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扉(門・窓)の開閉
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前後の文章を含んだ引用
...... 房枝はその背中に尋ねた。 くちゃくちゃとかまぼこを噛みながら振り返った祐一が、黙って自分の部屋を指さす。「お前の部屋で何しよると?」「さぁ」 祐一は首を傾げて風呂場のドアを開けた。木枠にガラスをはめ込んだドアが、まるで薄いトタンのように大きくしなり、大げさな音を立てる。 脱衣所がないので、祐一はその場でパンツをさっとおろし、身を震わせながら風呂場へ駆け込んだ。白い尻がすっと残像のように流れていく。 再び閉められたドアが、割れそうなほどガシャンと音を立てた。 房枝は包丁を持ち直して、ブリの身を切り分け始めた。 階段を下りてくる足音が響き、「おばさん、帰るけん」と憲夫の声が聞こえたとき、房枝は鍋の中にみそをといていた......
単語の意味
撓る・撓う(しなる・しなう)
撓る・撓う・・・1.弾力があるため、折れずに、そり曲がった状態になる。撓む(たわむ)。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
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(部屋から出ていった人の)その後から追いかけるようにギイギイと閉まって行った扉 が、忽ちバラバラに壊れたかと思うほど烈しい音を立てると、室中の硝子 窓が向うの隅まで一斉に共鳴して、ドット大笑いをするかのように震動し、鳴動し、戦慄した。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
カーテンと戸を開け放つ。待っていたように風が吹き込んでくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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裸電球の暗い影がそこらに散らばっているセメントの袋やこわれた実験用の机や 藁 のはみ出た 椅子 の集積に落ちていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
ブルースっぽい乾いた部屋
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
ズボンもプレスがされていて、そこに窓から差しこんだ黄昏の陽が染みのようにあたっていた。
遠藤 周作 / 影法師 amazon
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