正面には清澄な空気をつんざいて、噴火山が濃い小豆 色に聳え立っていた。頂の煙が、揺がず立ち昇っている。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:72% 作品を確認(青空文庫)
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山
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前後の文章を含んだ引用
......されては大変という勢いでさえぎった。 「もちろん大丈夫よ。でも、明日念のためによく伺ってくるわ。――大丈夫にきまっているから行きましょうよ、ね、やめないでね」 正面には清澄な空気をつんざいて、噴火山が濃い小豆 色に聳え立っていた。頂の煙が、揺がず立ち昇っている。煙草畑、矮樹林 、そうかと思うと、また煙草畑。勾配が急になるにつれ、左右に青木ヶ原の爽快な地平線の眺めが、数十里の彼方まで拡がった。伸子らの自動車は、底力のこもっ......
単語の意味
擘く・劈く(つんざく)
清澄(せいちょう)
擘く・劈く・・・強い力で破り裂く。突き破る。
清澄・・・清らかな澄みきっているさま。
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